カタルーニャ独立問題とは?なぜ?理由やメリット・影響などをわかりやすく説明




カタルーニャ独立問題とは?なぜ?理由やメリット・影響などをわかりやすく説明!スペイン・カタルーニャ州で独立を問うための住民投票が行われ9割が独立に賛成したと発表。カタルーニャはなぜ独立したいの?理由や独立のメリット・影響などを説明します。

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カタルーニャ州独立運動とは?なぜカタルーニャは独立したいの?

カタルーニャ州がスペインから独立したい!というのがカタルーニャ独立問題のそもそもの発端。カタルーニャといえばバルセロナが首都なので、サッカー好きな人は知っているかもしれません。

そんなカタルーニャが独立したい理由といえば、自分たちの民族的個性を生かした国家を作って、赤字だらけの理不尽なスペインと手を切りたい!といったところではないでしょうか。

 

カタルーニャが独立したい!と考えるのは、スペインのことやカタルーニャの歴史的背景を考えるとなんとなくわかっていただけると思います。

スペインという国は、17の自治区から成る国家です。

アメリカのように連邦国と名乗っていませんが、アメリカと同じように、権限を持った自治州が集まって成り立っているのです。

日本に生まれ育つとイメージがわきにくいのですが、次のように考えることができます。

日本は、日本の憲法の範囲の中で、各自治体が条例を作って行政を行っているのですが、連邦制というのは発想が逆です。それぞれ憲法や法律や軍隊を持った、独立した小さな国家が集まって、一つの国を形成している感じです。

 

特にスペインの土地は、歴史的に様々な国が統治していて、ヨーロッパにありながらも、イスラムやアフリカ、アラブ文化が入り混じった独特な多元的国家となっています。

カタルーニャ州も、そんなスペインを形成する州のひとつです。

 

カタルーニャ州も、かつては独立した国家でした。紀元1000年頃から主権を持ち始めたとされています。15世紀頃の連合国時代には、イタリア半島のほうまで支配下におくぐらい、軍事的にも政治経済的にも、文化的にも、スペインとは異なる独自の国家を築いていたんですね。

しかし、1700年頃に起きたスペイン継承戦争で、当時のカタルーニャの首都バルセロナが陥落し、スペイン統治の時代が始まると同時に、苦難の歴史が始まります。

 

20世紀前半のスペインは独裁政権でした。

その中で、カタルーニャは様々な弾圧を受けてきたのです。

 

公的な場でのカタルーニャ語の使用を禁止されます。

言葉だけではありません。音楽や旗、祭礼やカタルーニャ語の名称を奪われました。これは、民族のアイデンティティを奪う非常に抑圧的な政策です。

このような歴史を背景に、カタルーニャの民族意識やナショナリズムというものが高まってきたのです。

カタルーニャ独立運動の引き金は?一方、独立させたくないスペイン国

独裁政治のフランコ体制が1975年に終わって、スペインの民主化が進み、1979年にカタルーニャ自治州が誕生します。

スペインが、EUの前身ともいえるヨーロッパ共同体加盟後には、カタルーニャに外国企業がたくさん入ってきたし、1992年にはバルセロナオリンピックが行われ、カタルーニャ自治州として徐々に潤ってきました。

しかし、州が潤うと、その分中央政府に収めなければならない税額も増えます。ここで、カタルーニャに税制の不公平感が募るようになります。

 

国税負担額は大きいのに、国からの交付金額がそれに見合わず少ないのです。そのために、インフラ整備が遅れてしまう。

また、バスクやナバーラだけは、特別対応の税徴収のされ方をして、どうもカタルーニャは損をしている状態になっているのです。

「私たちも、バスクやナバーラのように財政自主権が欲しいです。行政上や言語上の自主権を拡大して、カタルーニャをスペインの中での一つの民族統治地域として認めてください。」と訴えるために新憲章草案を提出するも、中央政府は一蹴し、全面的に文面を削除されてしまいます。

 

その後、譲歩に譲歩を重ねて練り直した自治憲章案は、カタルーニャで住民投票を経て中央政府に提出されましたが、なんと、今度はこれを、国会審議ではなく、違憲だとして裁判所にかけられてしまうのです。

 

きっとカタルーニャの心情はこんな感じだったと思います。

これほど国の財政に貢献しても、それに見合った見返りも得られない。逆に、財政赤字の中央政府に借金の返済を背負わされている状態だし。おまけに、譲歩した自治憲章案まで違憲とされるなんて。
この国で自治州としてやっていくのは無理だ。独立するしかない。

 

また、前述のように、スペインという国は様々な文化から成り立つ国であり、これが中央政府からするととても厄介なのです。各自治州が個性を出して足並みがそろわないと、統一国家として、とても弱いのです。

国としては、とにかく一元化していきたい考えがあります。

その中で、カタルーニャ語がまたも苦難に遭います。

 

これまでカタルーニャで基礎教育科目としてあったカタルーニャ語を、中央政府は法律によって、特殊選択科目にしてしまったのです。

私たちに置き換えてみると、授業が全て英語で行われて、選択科目として国語を時々勉強するというイメージです。

 

きっとカタルーニャの心情はこんな感じだったと思います。

アイデンティティである言葉を奪うな!EUも多言語主義を掲げているじゃないか!

 

このようにして、抑圧されて理不尽な思いを抱えているカタルーニャで民族意識が高まり、独立運動が起こってきました。

 

一方中央政府は、強固な統一国家を目指したいので、目標に逆行するこの動きは断じて反対の立場です。

カタルーニャの独立を認めることで、ほかの自治州からも同様の動きが出る可能性が否めないのです。
もともと経済的に豊かだったカタルーニャは、バルセロナにあのサグラダ・ファミリアも有しており、これからも観光での収入がかなり期待されています。

そんな財源となるカタルーニャを今後も手放したくないはずですから、当然、対立が起こります。

 

中央政府は、もしカタルーニャが独立宣言をした場合は、法の権力でカタルーニャの自治権停止も視野に入れていると発言していますね。

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カタルーニャが独立するメリットやデメリットは?

メリットはなんといっても、カタルーニャの収入のすべてをカタルーニャのために使える!ということです。インフラの整備などが進めば、カタルーニャの人々の生活は豊かになるでしょう。

サッカーへの影響を考えるとすれば、バルセロナをホームとするサッカーチーム・FCバルセロナはもっと強くなることができるかもしれません。

でもこれは周りも独立に賛成していたらの場合。

 

デメリットとして考えられるのは、まずは、経済的な損失に耐えられるかどうか、です。

スペインからごり押しで独立すれば、もちろんスペインの企業はカタルーニャから撤退するでしょうし、国交も断絶するでしょう。そうなると、今まであった企業からの収入は激減します。

また、国交の話にちなむと、独立国としてどのくらい他国の承認を得られるか、も重要になってきます。

国として認めない、と言われれば、当然その国家とは国交を結ぶことはできません。

 

今のところ、アメリカやフランスは独立反対を表明しているようです。そして、独立問題を抱えているところも、反対の姿勢を示してくることでしょう。

この独立を認めると、自国からの独立を認めざるを得なくなるからですね。

 

大国を始めとした諸外国と交流を持てないとなると、観光収入も落ち込み、やはり経済的ダメージの不安が出てきます。

日本はきっと、アメリカに追従する立場をとらざるをえないでしょう。

まとめ・小難しいと感じたあなたに、こんなたとえ話はいかが

いかがでしたでしょうか。カタルーニャ独立問題は今に始まったことではないのですが、

私の名前はカタルーニャ。様々な文化をもった人たちと、スペインというシェアハウスで暮らしています。

このシェアハウスでは、みんなで仲良くするために、方言は禁止、独特なインテリアも禁止、同じルールで暮らしていかなければなりません。

シェアハウスを運営するために、共益費を払わなければなりません。集めたお金で、各部屋の電球の交換や、壁や扉の修理などをしてもらえるのです。金額はそれぞれの収入に応じた額が決められることになります。

でも、ちょっとだけひっかかります。

バスクさんと、ナバーラさんだけ、「以前から決まっていたから」とかいう理由で、収入に応じた額よりも少なめに集金されているんですよね。

私、カタルーニャはこれでも結構稼いでいるから、もちろん、このシェアハウスに入れる額も大きくなるんです。

でもね、この前から大家さんに、扉ががたついてるから修理してほしいって訴え続けてるんですけど、全然修理してもらえないままなんですよね。

それなのに、みんな、不景気で給料カットされちゃったからとかいう理由で、結局私の入れてるお金を頼りにしてる感じがあるし。それで修理してもらえないって、なんか、ちょっと、納得いかないなって。

だから、私、提案したんですよ。私の部屋の扉とか、壁紙とかの補修をするのに、私がシェアハウスに入れてる額に見合うだけ使わせてほしいって。

一応、大家さんたちで検討はしてくれたみたいなんですけど、見事に却下されてましたね。

だから、今度は、ちょっと考えて提案したんです。この集金をやめて、各部屋の交換とか修理とかは自己管理にしたいですって。

そしたらもう大家さんカンカンですよ。今、運営費用も赤字になりがちなのに、勝手なこと言うなって。それもおかしな話じゃないですか?

何を言っても駄目だし、もう引っ越すしかないかなあ。

※実際の話に100%適合する話ではありませんが、大体こんな感じです。

 

そもそも国民投票を認めていないスペイン政府。カタルーニャが独立するのはなかなか難しいと思います。でもせめて、自治権を拡大したり税金の分配を考える必要はあるのではないでしょうか。

→ついにスペイン政府から、カタルーニャの自治権停止の発表がありました。自治権が停止されたらどうなってしまうのでしょうか?カタルーニャ問題はまた一波乱ありそうです。

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3 件のコメント

  • 紀元前1000年に主権、という行が(はて?)と引っ掛かりましたが、小気味よくまとめられていてとってもわかりやすいですね。
    初見ですが主さんの知性を感じさせる記事だと思いました。

  • わかりやすい!!
    歴史背景も簡潔にまとめられていて、初めてこの問題を見た私でもわかりました。ありがとうございます。
    これからも頑張ってください!!
    応援しています。

  • カタさん「何を言っても駄目だし、もう引っ越すしかないかなあ。」
    大家「は?絶対引っ越しなんかさせない」

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