中国・韓国・ロシア・日本・アメリカの北朝鮮との関係は?どの国が味方?北朝鮮に関わる主要な国家としてアメリカ他に中国、韓国、日本、ロシアがありますが万が一開戦となった場合どのような陣営での戦争となってしまうのでしょうか?それぞれの国と北朝鮮との関係について調べてみました。
もくじ
中国・韓国・ロシア・日本・アメリカと北朝鮮との関係
基本的には、冷戦の構造と同じと考えて良いのではないでしょうか。
冷戦時代とは、アメリカとソ連の2国対立の緊張が高まっていた時代の話です。
第二次世界大戦後、戦勝国となったアメリカやソ連のような大国を中心とした陣営の対立です。戦火を交えないまでも、それに匹敵するくらいの緊迫した状態が続きました。
自由主義、民主主義、資本主義を理念としたアメリカ陣営と、共産主義、統制経済、共産党独裁政治を選択したソ連陣営。国家の柱となるこのイデオロギーの違いは相いれることなく、互いにその考え方を悪としていたのです。
この対立は、ベトナム戦争でも朝鮮戦争でも顕著に現れました。
たった今、私たちの目の前で起きている米朝の緊張状態も、もともとは朝鮮戦争の陣営に基づくものであるともいえます。
つまり、基本的には…
北朝鮮サイド→ロシア・中国
韓国サイド→アメリカ・日本
の構図です。
国際関係は各国の思惑によって変化する
昨今の各国の動きに注目してみましょう。
一番注目すべきは、北朝鮮の最も頼りにしている中国についてです。
これまで、国連安保理の制裁決議があっても、中国が北朝鮮に抜け道を与えてきたおかげで、北朝鮮の石炭輸出量は100万トン以上ありました。
中国の動きに変化が出てきたのは、2017年に入ってからです。
2017年3月期には、北朝鮮の石炭輸出量は急激に減り、1万トンをきっています。これは、2月に中国が北朝鮮制裁を履行する宣言をし、実際に北朝鮮からの輸入をストップしたことが影響しています。
おまけに、中国メディアは北朝鮮の核実験やミサイル発射を厳しく非難しています。
言論統制のある中国で、メディアのこの発言が許されているということは、すなわち中国そのものの姿勢と受け取ることができますよね。
北朝鮮からすると、急に中国に手の平を返されたような気持ちです。そして北朝鮮は、中国がアメリカに接近している、とみなすようになります。
なので、米中首脳会談が行われる直前に牽制する目的で、北朝鮮は4月5日にミサイルを発射したのではないかともみられていますよね。
おまけに9月に行われた核実験では、ロシアには事前通告していましたが、中国にはありませんでした。
北朝鮮と中国の関係に異変が起きていることは明らかです。
中国としては、同じ社会主義陣営として北朝鮮を見捨てにくい一面があるものの、万が一開戦となって、北朝鮮が崩壊し、その後韓国が統一されることとなれば、米軍基地が中国により近いところまでくるのも嫌です。
そして米中首脳会談中に起きたシリア爆撃もあり、今のアメリカであれば、それが現実化しそうで内心焦っているのではないでしょうか。
ここでさらに重要になってくるのが、ロシアの出方です。そもそもこのロシアの前身、ソ連こそが第二次世界大戦後に北朝鮮を建国させていたのです。
朝鮮戦争や冷戦を経て、北朝鮮の兵器や軍事力はソ連のバックアップを受けて発展していきます。
冷戦が終わって誕生したロシアは韓国と国交を樹立し、その後は静観の立場をとっていました。
北朝鮮の抜け道はロシアにも作ってあるし、極東におけるアメリカ進出の表立った防衛線は、中国に任せておけばいいだろうという考えからかもしれません。
しかし、過激的なトランプ大統領の言動や行動、そして今回のアメリカによるシリア爆撃がロシアを動かし始めています。
シリアのアサド政権もまた、ロシアを後ろ盾として兵器供給を受けてきた国なのです!!
この関係もまたソ連時代からで、二国間関係はより緊密になり、オバマ前大統領は、シリアでのロシア軍との衝突を避けるためシリア介入に踏み切れませんでした。
しかし、化学兵器を使用したから、という理由で、今年の4月にアメリカはシリアにミサイルを59発も撃ち込みました。これは、ある意味親分であるロシアに喧嘩を売っているようなものです。
おまけに、このシリア爆撃によって、子分の中国はとてつもないプレッシャーを感じておろおろしています。
そして問題児アメリカが今度は、子分の北朝鮮に介入して来ようとしているのです。
2001年に、ロシアは北朝鮮と軍事協定を結んでいますから、北朝鮮に何かあればロシアが動き出す可能性が高いです。
そうなると、全面戦争も考えられるのではないでしょうか。これは恐ろしいことです。
一方、日本の立場は?
ご存じの通り、日本は日米安全保障条約において、アメリカに守られています。これは韓国も同様で米韓相互防衛条約という軍事同盟に関する条約を結んでいます。
日米韓は同盟国であり、そのリーダーはもちろんアメリカです。アメリカがやるといえば、やらなければならないでしょう。
米軍基地のある日本国土も攻撃を受ける覚悟で…というのは不安でたまりませんよね。トランプ大統領にはぜひ、冷静沈着かつ賢明な政治判断をしていただきたいものです。
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